2020年3月8日日曜日
52gの哲学
昼下がり午後
坂を上がっていた時
後ろから来た猫に追い抜かれた
とっとっとっとと
茶トラ猫は優雅に角を曲がり消えた
大らかな艶っぽい猫だった
ああ春よ近し、そう思いながら坂をあがる
秋頃から日常履きのハイヒールは
10センチから12センチの
プラットフォームとなった
2センチに満たない厚底部分は
案外と手強く
しょっちゅう母指球を見失い
小さく揺らめいていた
「ウエラ モン 母指球」
(私の母子球はどこ?)
妙なフランス語をつぶやきながら
親指の付け根の丸い部分を
グイ、グイ、グイ、と探し途方に暮れる
しかし、ちょっと足長に見える
このデザインがお気に召し
ベージュと黒の2色を揃えて
雨の日も風の日も
仕事中も履き続けたら
3ヶ月が経過し長期戦となった
猫に追い越され、足を止めた時
モン母指球は厚底を
しっかりと踏みしめており
このハイヒールに必要な筋肉が
出来上がっていた
自分の身体を探求するのは
面白く奥深い
己の内なる世界
哲学を作りあげるかのようで
時に苦悩し 時に光をもたらす
帰宅後、ハイヒールを磨こうと
持ち上げた時
一体何グラムかしら?と
測ってみました
12㎝プラットフォームあり
片足・・・・252g
10㎝プラットフォームなし
片足・・・・200g
この52gの部分は
何でできているのでしょう
両足で104g
バナナ1本の重さ位です
ささやかで奥深い52gは
内なる新しい筋肉と
新しい世界を与えてくれたようです
もうすぐ春です
ハイヒールで美しく歩いてみませんか
貴方の新しい一歩
新しい世界が待っています
9Neuve 貴子
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